執行猶予七ヶ月

僕は九月からも逃げることになった。つまり逃亡が成立したのである。
僕は自分自身をつくづく愚か者で弱虫だと思う。「合っていない」を言い訳にして、これまで何度も何度も逃げ続けているのだ。それほどまでにこの職種の業務内容に対するストライクゾーンが狭いのか、単に社会的に不適合なのか。はたまた運が悪過ぎるのか、あるいはその全てが重なっているか。
今度はあえて全く異なる職種に挑むのが一番いいのかもしれない。できること=業務独占資格を犠牲にすることは大学生活のほとんどを無駄にするのと同じだが、職種が嫌だと言って同じ事を繰り返してきている以上、同じ職種ではこれ以降も繰り返し続ける可能性は大だ。
しかし異なる職種の場合、僕は完全に未経験の人間だ。そんなのは簡単に雇われるものではないだろう。職場も非常に限られてくる。ある意味でギャンブルでもある。運良く雇われたとしても、そこでまた何かあればどうせまた「合わない」と言って逃げ出すに違いない。
結局何をしても逃げ出すんじゃないか。逃げ癖が付いているのがそもそもの問題であって、実は職種云々は関係ないのかも知れない。ということは、逃げられない環境に自分を追い込むしか道は残っていないのか?
その点では去年の散財は有効だったのかも知れない。もうするつもりはないが。