胃カメラ 2016

先日、右の肋骨の下の部分が時折疼くように痛むので、職場からの帰りに家の最寄り駅の近くの胃腸科へ駆け込んだ。
僕は痛む部分から胆石でも溜まっているのかと思っていたが、触診でみぞおちの部分が押されると痛むので、上部消化管内視鏡検査、a.k.a. 胃カメラを受けるように勧められ、結局受けることとなってしまった。11 年ぶりとなる二度目の胃カメラ。前回の検査は、苦しい思い出しかない。できればもう二度と受けたくなかったが、実際腹部が痛むには痛むので何か悪いものがあっては困る、受けるより外にないと考えた。
そして今日、僕は空腹感に包まれたまま検査台へと横たわった……
結局ゲエゲエと苦しかった。11 年前の一度目の検査とは別の医療機関だったが、二度目とはいえ恐怖心は消えることがなく、口に入れられている間の口から喉経由胃までの違和感も相俟って僕を苦しめた。
唾液を飲んではいけない、ということは理解していたのだけれども、どうしても飲もうとしてしまい、嚥下機構が働いて胃カメラの管を喉が締め付ける。そして苦しくなる。胃の奥から胃酸だろうか、込み上げてくる。けれども喉が塞がっているから口から外には出ない。
五回くらいグエグエした。あーうーと声を上げたりもした。手足をバタバタさせもした。苦しさの上に恥ずかしいことこの上ない。
ドルミカムなどの鎮静剤を入れるかどうか訊かれるかと思ったが、全く訊かれなかったのが意外だった。前回の場所ではセルシンを問答無用で打たれたものの激しく苦しんだことになったのだが、今回はセルシンさえないまま検査に望んだ。それでも前回より苦しくなかったのは、医師の手腕の問題か、僕の成長の問題か。
検査の結果、器質的には全く何も問題はなかった。それはそれで良かったのだが、ではこの肋骨付近の痛みは何かとなる。本当に何なのか。