どこの職場へ行っても馴染めない

そんな気がする、と気がしてしまった時点で何かもう辛い。
もともと無口だしさ。話も合わせたいけれど合わせにくいしさ。現場は一人だけれど職場全体で五十人以上いるのに同性も少ないしさ。居辛い。それ以外の何とも言い表せない。
それでも、一人だけの現場だという点が救いではある。就業時間中に誰かとずっと顔を合わせることもなければ同じ空気を吸うこともない。仕事さえ真面目にこなせば職員としては真っ当であって、後はやりたい放題というわけだ。だからこそ前任者もあんなに現場を好き勝手に滅茶苦茶にしてきたんだろう。現場に一人しかいないというのはある意味天国ではある。
ただしそれは裏を返せば、救いようのない点ともなってしまう。何せ同じ立場の人間がいないんだから、問題が起きれば一人で抱え込むしかない。立場が同じだからこその悩みが誰とも共有できない。全くの孤独。
自分に完全に合う職場なんてのは存在しないってのは解っている。何を取るか取らざるかなんだろうな。どの意味で「一人」でも、やっていくしかないか。