どうするか

さて、どうするか。働く話だ。
僕は明らかに小売りやサービス業には向いていない。感情に流されやすく動揺しやすい性分だから、反発する客や患者がいればこっちも反発したくなる。しかし立場上反発できない。だから変なストレスが溜まる。普通の人も同じようにストレスが溜まるのだろうが、解消する術、抑える術を知っているから上手く処理することができるのだろう。けれども僕はできない。溜まり溜まったストレスは、生活上でも仕事上でも悪影響をもたらしてしまう。特に瞬間的に膨れ上がったストレスには滅法弱い。だからベランダから飛び降りるなんて考えを持ってしまうわけだ。
それに加えて例の職種については、存在意義に疑問を抱いている。もやもやした状態では気持ちよく働けないだろうし、働きたくない。だからおそらく今後は、例の職種には就かないだろうと思う。
しかし例の職種は人材の流動性が高いのか人材不足なのか、非常に求人数が多い。就職しやすいのは確かだ。現にブランクが何年もある主婦でも、その資格さえあれば簡単に職に就けることができてしまう。二年もブランクのあった僕でさえ前の職場でも雇われたくらいだ。人格的によっぽど難がない限り十分程度の面接で採用されてしまうのだ。業界全体の人材需要が飽和状態になるまでこの売り手市場は変わらないだろう。
そんな状況だから、僕は働いていないことにあまり危機感を抱いていない。これが良いか悪いかと言えば、間違いなく悪い状態なのだろう。煙草が止められないのと同じだ。いつでも止められる。だから煙草を止めない。いつでも就職できる。だから就職しない。そのうちこの甘ったるい状況に浸かっているうちに、求人がなくなってしまって働きたくても働けない、なんてことも考えられる。そうなれば僕はどうなる? 路頭に迷ってどんなに後悔しても時間は戻らない。
畢竟、早い内に働かなければならないのだ。職種がどうこう言っていられる暇は無いのかも知れない。