嫌な仕事である

僕がまともだったら今日の今頃も老人の相手して働いていたんだろうなと考えると、まともじゃない僕はぞっとする。土曜は休むに限る。土曜だけじゃない、毎日休みでいい。
僕は今の職場に就いてから老人が嫌いになってしまった。老人が嫌いというのは主に相手をするのが老人だらけだから老人だけが悪いというわけではなくて、たまに若いほうの人間に対しても嫌悪感を抱くこともある。この仕事をしていると、人間の醜い部分がくっきりと見える。社会の醜い仕組みも少しだけ垣間見えるようになる。嫌な仕事だ。
職種を含めて詳しいことは retire してからじゃないと書けないが、人間はやっぱり身勝手な生き物だ。もちろん僕だって身勝手なのは言うまでもないが、同じ身勝手でも接客する側とされる側とで立場が違う。接客する側は身勝手を表に出してはいけないが、「金を払ってやっている」という立場に無意識に立っている客の身勝手にはどうしても折れないといけない。もちろん懇切丁寧な客もいるがそれは少数派だ。
僕は今後金輪際こんなサービス業でしかない同業種には就かない。もっとも僕は初めこの仕事はサービス業などとは思ってはいなかったのに、入ってみたらサービス業そのものだったという裏切られた思いもある。こちらが求めていたものとこちらに求められていたものがアンマッチしていたわけだ。その辺でも苦しかったということがあるのだろう。
研究や開発の方面へ行ってみたいという思いがあるが、新卒しか採らないのが実際の現実だしこれまで実地的な業績もないから無理だろう。選択できる進路が狭まっている。というか新卒採用という時点で多くの門が閉まるんだからどうしようもない。