土曜の帰宅は午後四時を越えて

別に土曜の仕事の帰宅時間が昼を越えて遅くなり土曜労働の最長記録を更新したことは大した問題じゃない。
しかしどこかで何かが腑に落ちない自分がいる。土曜に出勤するのも構わない。人間関係は悪くはない。仕事内容も難しくはない。けれども。けれども、納得していない。何に納得していないかは解らないがとにかく自分の中で納得がいかない点がある。
敢えて言うならば将来への漠然とした不安。このままこの職種で何十年も過ごして僕は還暦を迎えるのか? そこに納得のいく将来性があるんだろうか? 解らない。解らないから不安になる。不安になるから解らない。螺旋階段をくるくる回って、行き着く場所は元の場所。堂々巡りでしかない。
人生は一度きりだ。このままでいい訳がないよなあ……。僕はどうすればいいんだ。もしかするともう取り返しの付かない事態になっているんじゃないだろうか。そう思うとこんな現状に至る選択肢を選んできた過去の自分を恨みたくもなる。しかし結局過去の自分も今の自分も同じだ。僕でしかない。
昨晩はハローワークと転職サイトを見た。僕の持っている資格で募集がされている仕事は今の職種と同じようなものばかり。ちょっと外れて見てみると、何だかあちこち動き回らされる割に賃金が高くないものもある。調べたら主体性はありそうな仕事ではあるが、フットワークを始めとして色々と要求されるようなので見るのを止めた。どうせ今の仕事を辞めても歳も歳だし同じ職種しか就けないんだろう。
殺されない見せしめの磔刑のようだ。苦しい五月。梅雨が待ち遠しい。