ひたひたと近付いている就職の足音

昼間に寝ていたら、携帯電話に電話が掛かってきた。見ず知らずの電話番号だったから、もちろん出なかった。留守番電話サービスにメッセージを残したらしく、それを聞いてみたら掛かってきた電話は昨日登録した求人サイトの会社からだったらしい。
というか僕はそんなに真面目な思いを持って登録したわけじゃない。登録しなければ見られない情報があったから気軽に登録しただけに過ぎないから、まさか翌日に電話があるなんて思いもしなかった。恐ろしい。
と同時に、真面目な会社なんだろうと思った。サイトの登録者一人一人に丁寧にもわざわざ電話をくれるなんてマメじゃないか。働く気になったら、存分に利用させてもらおう。
と思っていたらまた同じ所から掛かってきた。また出ないと何だか申し訳ないので出ざるを得なかったので出てみると、感じの良いお姉さんだった。
その中で色々希望条件などを訊かれたものの、まだ働く気はないとはさすがに言えなかった。というか言える雰囲気じゃなかった。求人サイトに登録するのにまだ働く気がない人間なんて少数派なんだろう。働くのが当たり前なんだ。働くのが当たり前なんだ。僕は異端者だ。