年上の同性に好かれない

僕は昔から年上の同性に好かれない。というかまず僕の方が年上の人間に苦手意識があってぎこちない態度になるというのがあるから、向こうもこちらと接しづらくなって僕には親しみを感じられないという状況になっているんじゃないかと思う。
例えば学生生活での部活動なんかでは、先輩にこちらから話し掛けたことはあまり記憶にない。何を話し掛ければいいのかさえ分からなかった。先輩の方から話し掛けられても、「はい」「いいえ」「そうですね」「ありがとうごいます」の選択式返答しかできなかった。まるで RPG の主人公のようだ。そんなだからやはり向こうからは好感が持たれなかったのだろう。先輩とは良い思い出もない。
勤めていた職場でもそうだった。上司から飲み会に誘われるのだけれど、面と向かった時に何を話せばいいのかが分からない。やはりここでも僕は RPG の主人公になってしまっていた。上司は人間だ。「はい」「いいえ」の答えで満足するような RPG の村人じゃない。きっと僕は面白くないつまらない奴だとでも思われたんだろう。仕事の面でもいつの間にかお互いにぎこちない関係となっていて、僕には職場が冷たい場所にも思えていた。
一方で年下の後輩や同い年の同級生・同僚とは割合良い付き合いをしていた憶えがある。とは言っても今も続いているような関係ではないから、その場だけの良い関係に過ぎなかったのだろう。それでも年上とは違って気軽に話し掛けることができたし、話し掛けられもした。良好とまでは言えなくとも、普通の関係でいられた。
また考えてみれば、職場やバイト先のパート主婦の人たちとも普通に接することができた。こちらが若いからということや正社員とパートとの立場の違いというだけの理由かも知れないがとても親切にしてくれたし、こちらも雑談のみならず色々と質問を投げ掛けては学ばせてもらったことはたくさんある。
日本に根強く残る年功序列的かつ男性優位的な社会構造から鑑みると、僕のように年上の男性と上手く接することができない種類の人間は生きづらそうだ。上司から気に入られなければ、出世が見込めそうにないどころか日々の業務に影響があるかも知れない。
まずどうして年上に対する苦手意識が僕の方にあるのかを洗い出さないといけない。けれども今までの過ごしてきた生活を振り返っても、これと言って原因などには心当たりがない。もしかすると物心が付く前の幼児体験に端を発しているのかも知れないが、そんなのはタイムマシンもないのだから今さらどうしようもないだろう。
意識して媚びを売りゴマをすり尻尾を振れとでも言うのだろうか? それは何か違う。あくまでも普通に接したいだけだ。

同じような悩みを抱えている人は多そうだ。どうしたものかな。