大学の学部の同窓会から郵便が来たが

封筒に名簿が云々と書かれていたので、てっきり名簿をこれから作るので住所がこれで正しいか、あるいは載せてよろしいか、などの確認や承諾を取るための返送をせよということなのかと思っていた。当然僕は母校の大学にもう関わらんだろうし関わりたくないから、掲載を拒否することができるのならそうするつもりでいた。
ところが中を開けて見てみると、名簿の CD が完成しましたのでお届けします、などと書かれていた。もうできているという! 確かになんか CD が出てきた、いつの間にこんなの作っちゃったの! 僕の名前と住所勝手に載せないでよ!
本当に意味が解らん。この名簿をどこか他に流さないでね、などということも書かれていたが、卒業生の全員が善人なはずがない。名簿という個人情報が金になれば流す奴は流すに決まっているだろう。そして僕の家にクソ高い価格の布団屋が来たり変な石を売り付ける人が来たりするのだ。
果たして名簿がどういう形式で表示されるものなのか、まだ見ていないというか見る気もないので分からないが、もしかすると専用のソフトウェアで閲覧する形式なのかも知れない。というよりも CD という電子媒体に含めているのだからそうなのだろう。これが Word 形式や PDF だったら、むしろ流出させて下さいと言わんばかりの態度でしかない。流出する場合は、CD そのものを業者に流すのだろう。
しかし名簿が外部に流出するしないは大きな問題だけれども、僕の場合はもう正規の閲覧者から僕の情報を見られても困る。恥ずかしい。僕の情報を見ようと思って見る人はいないのだろうけれども、他の情報を探しながらふとした瞬間に視界の隅に僕の名前が目に入り、わっこいつまだ同じ所に住んでいやがる、などと思われると思うと、確かにどうでもいいに違いないがやはりあんまり僕は好きじゃない。
忘れられる権利とは。