雪かきをした

普段の冬はほとんど雪など積もらないこの住処の前の道が、昨日と未明の雪で白く埋まっていた。久々に見る光景だ。膝下まで積もっていただろうか。
朝に誰もやっていないところを一人雪かきしたら孤高の雪かきストみたいでかっこいいので雪かきをしようと準備を整えていたが、その間に近所のおじさんが出てきて雪かきをしていた。これじゃまるで、そのおじさんが雪かきをしている様子を見て僕が自分の近所付き合いでの体裁を保つために出て行ったみたいじゃないか。と思ったが、割とどうでもよかったのでおじさんと一緒に雪かきをした。
雪かきが必要な積雪など数年に一度あるかないかのこの地方では、当然雪かきを満足に行える装備が整っている人は少数派で、多数派の僕はプラスチックのちりとりで雪をすくって除いた。そして頑張ったちりとりは、柄の部分が折れて壊れてしまった。アーメン
ちりとりを失った僕を見たおじさんがちりとりを貸してくれたので僕はその後も雪かきを続け、結局二時間であらかた片付いたので帰った。その間おじさんは近所の人が出てこねえとぼやいていたので、僕が出て悪いことはなかったんだろう。
こういう時に印象を落とさないのも結局良い近所付き合いを維持する一環になるか。あるいはムラ社会か、と思ったが、雪かきに留まらず面倒だが必要なことをする人・世帯の方がしない方よりも少ない現状、骨折り損のくたびれもうけのような気がしないでもない。もし僕もおじさんもいなかったとしたら、ここの道路は今も明日も雪に埋もれていたのだろうか? おそらく他の誰かが面倒な顔をしながらやっていてやはり片付いていたのだろう。そんな風に、だんだんと地域の共同体が面倒臭さのババ抜きに変わってきているのかも知れない。
そして全身の筋肉痛が酷い。きっと明日はもっと酷くなる。