時々気が狂いそうになる

このままでは気狂いになってしまうんじゃないか、あるいはもうなってしまっているんじゃないかと思うような状態に陥ることは、小学生の時くらいからあった。全部、就眠時あるいは起床時だった。
夜眠る。そして寝てから間もない時間、眠りの浅いうちに突然目が覚めると、とんでもないことになっている。言葉では表現できないほど、頭の中が混乱状態に陥っている。眩暈とかそんな状態じゃない。脳内の神経回路が全て亢進して、全く落ち着いてくれない。この世が終わってしまうとともに自分の身が押し潰されるかのような恐ろしい錯覚に囚われているのだ。
起きた頻度こそ少ないが、数年に一度は起きている。最近だと五年くらい前に友達の家に泊まって朝に目が覚めた時にそんな状態になっていた。吐き気がしたのでトイレの前をウロウロしていたら、友達の一人がやってきて「どうしたの」と訊くので「気持ち悪い」と言った。今思えば、その友達の顔のことを気持ち悪いと言ったのだと誤解を受けたかも知れない。どうでもいいが、結局どうやって収まったかは憶えていない。気が付けば治っていた。
医者に言葉で説明したことがあったが、「1 割る 2 が永遠に続くような状態」と言っても理解してもらえなかった。僕自身も理解できないのだから、他人に理解されるはずがない。どうしようもない。