どうするか

どうするか。何をどうするでもないがどうするか。何をどうするんだ? 分からないがどうするか。
一度レールを外れた人間にとって、再びレールに乗り直すのは難しい。僕は電車に何度も乗り遅れた。そうして気が付けば、行き先もよく分からない電車に乗っていた。まだ電車に乗っていたうちはいい。あろうことか、僕は電車から飛び降りてしまったのだ。草むらに取り残された僕は、駅まで走るか、次に来る電車に飛び乗るしかない。携帯電話が鳴ったので出てみると、親からだった。「次の駅まで走りなさい」。走っている電車に飛び乗るなんて現実的には無理だから、親の言うように走るしかないのだろう。しかし疲れるのは嫌だから、僕は青い空を眺めながら寝転がっている。どうするか。答えは出ているはずなのに。
あるいはそうだ、駅を作ってしまえばいい。駅のみならず、新しい路線を作ってしまえばいい。僕はもしそれを実行できる人間だったなら、どんなにか晴れ晴れとした人生を送れることだろう。